マンションの給水設備は築年数の経過とともに劣化が進みます。
更新工事で配管を入れ替えるか、更生工事で内面を補修して延命するか――。
管理組合にとって重要な判断となるテーマです。
本記事では、更新と更生の違い、メリット・デメリット、判断のポイントを整理します。
更新工事とは
更新工事とは、既存の給水管を撤去し、新しい配管に取り替える方法です。
根本的な劣化要因を解消でき、耐用年数を新たに確保できます。
- メリット: 劣化リスクを一掃できる/長期的な安心感がある/再トラブルの可能性が低い
- デメリット: 工事費用が高額/工事期間が長く、居住者負担が大きい
更生工事とは
更生工事とは、既存配管の内部を洗浄・ライニング(樹脂塗布など)して延命する工法です。
撤去を伴わないため、短期間・低コストで実施できるのが特徴です。
- メリット: 工期が短く居住者負担が少ない/更新に比べて費用が抑えられる
- デメリット: 配管外側の劣化や腐食には対応できない/効果の持続年数が短い
判断基準:更新と更生のどちらを選ぶべきか
判断のポイントは以下の通りです。
- 築年数・劣化状況
→ 築30年以上や漏水履歴が多い場合は更新を推奨。 - 資金計画
→ 更新は高額になるため、長期修繕計画の見直しで積立状況を確認。 - 建物の将来性
→ 将来的に建替えを検討している場合は、更生で延命する選択も。 - 住民合意形成
→ 工事規模や費用負担を説明し、合意形成を確実に行う必要があります。
事例:給水設備の判断
事例1:築35年・80戸・東京都内
配管内部の腐食が進行し、赤水や漏水が頻発。
診断結果から更新工事を選択。総工費は高額となったが、今後30年以上の耐用年数を確保し、住民の安心感を得られました。
事例2:築25年・50戸・神奈川県
劣化は軽微で、漏水履歴も少なかったため更生工事を選択。
工事費を抑えつつ10年程度の延命を実現し、将来の建替え検討までの「つなぎ」として機能しました。
まとめ
給水設備は「更新」か「更生」かで大きく費用や耐用年数が異なります。
築年数・劣化診断・資金計画を踏まえて、適切な判断を行うことが重要です。
センターオフィスでは、建物劣化診断や見積り査定支援を通じて、
最適な方法を中立的にご提案します。
