マンションの長期修繕計画と修繕積立金|管理組合が抑えておくべきポイントと費用目安

マンションの共用部は年々劣化し、外壁のひび割れや屋上防水の劣化、設備更新など多くの工事項目が発生します。
「長期修繕計画」があれば、いつどの工事を行うかや、それに必要な費用、そしてその費用を支える「修繕積立金」の金額根拠が明確になります。
本記事では、管理組合として押さえたい「長期修繕計画」と「修繕積立金」の基礎知識、費用目安、見直しのポイントを丁寧に解説します。


1. 長期修繕計画とは何か?その目的

長期修繕計画とは、マンションの共用部分について、将来必要になる修繕や改修の内容・時期・概算費用を長期間(通常30年以上)にわたって見通した「計画書」です。ヤシマ工業の解説でも、これにより「将来見込まれる工事費用を把握」「修繕積立金の額の根拠とする」ことがその大きな目的として挙げられています。

  • 理事会や総会での合意形成をスムーズにする
  • 修繕積立金の不足・余裕を見込んで資金的な備えを持つ
  • 建物の資産価値を維持し、安全・快適な住環境を守る

2. 修繕積立金とは?長期修繕計画との関係

修繕積立金は、共用部分の大規模修繕工事などを行うために毎月または定期的に区分所有者から徴収する資金です。これがなければ、大規模な工事を行う際に多額の一時金を募るか借入をする必要が生じ、住民に負担や混乱が生じやすくなります。
長期修繕計画は、将来どの工事がどの時期にどれくらいの費用がかかるかを見積もるものであり、その見積もり結果をもとに「修繕積立金」の金額設定やその運用が行われます。ヤシマ工業でもこの点が強調されており、修繕積立金の設定にあたっては、工事内容・周期・見積り・積立金残高などの要素を考慮することが推奨されています。


3. 修繕積立金の費用目安と算出方法

東京・神奈川・千葉でよくあるマンション規模を例に、修繕積立金の目安を下記に示します。これはあくまで参考値であり、建物の規模・築年数・共用部分の状態によって変動します。

  • 50戸前後・築25年程度の中規模マンション → 修繕積立金月額:約 10,000円~18,000円/戸
  • 100戸以上・外壁防水や屋上防水・設備更新が多めのマンション → 月額:15,000円~30,000円/戸
  • 戸数少なめ・設備更新や大きな改修が少ないマンション → 月額:7,000円~12,000円/戸

算出のポイント:
① 長期修繕計画で見込まれた工事の総額を把握すること
② 現在の修繕積立金残高と将来の収支を比較すること
③ 年度ごとに修繕費用/収入(積立金収入)の収支計画を作成すること
④ インフレ/材料価格上昇・人件費高騰などを見越して余裕を持たせること


4. 長期修繕計画に含まれる修繕項目と周期の事例

長期修繕計画を見たことがない組合員の方にも、どのような項目が含まれているか理解できるように、代表的な修繕項目とその標準的な周期を以下に示します(東京近辺の一般的事例を基にしています)。

  • 外壁塗装・補修:12年~15年ごと
  • 屋上防水・バルコニー防水などの防水工事:12年~18年ごと
  • 鉄部塗装・庇・手すりなど外部金属部の補修:5年~7年ごと
  • 給排水管更生または交換:20~30年ごと(ライニングや交換方式により異なる)
  • 共用設備(インターホン、照明、エレベーター等):15年~20年ごとでの更新または補修が目安

これらはあくまで目安で、マンションの立地・築年数・過去のメンテナンス履歴によって大きく変わります。「建物劣化診断」を行い、実際の状況を反映させることが重要です。内部リンク:建物劣化診断 をご活用ください。


5. 長期修繕計画の見直しタイミングとチェックポイント

長期修繕計画は「作成して終わり」ではなく、定期的に見直すことが、修繕積立金や建物の維持にとって非常に大切です。ヤシマ工業のコラムでも「定期的な見直し」が効果を高めるポイントとされています。

  • 作成から5~6年経過したとき
  • 大規模修繕工事の前後
  • 建物診断で想定外の劣化が見つかったとき
  • 修繕積立金が収支見込みと大きくズレたとき
  • 法令・技術・材料費・外部環境が変化したとき(例:防水材料価格の高騰、補助金制度の改正など)

見直し時には、積立金の現在残高と将来的な支出見込み、そして住民説明用の資料を用意することが重要です。内部リンク:長期修繕計画見直し をご参照ください。


6. 修繕積立金が足りない場合の対応案

もし修繕積立金が将来的に不足すると予測されるなら、管理組合として以下のような対策を検討すべきです:

  1. 積立金の増額を理事会・総会で提案する
  2. 優先順位を付けて修繕項目を整理し、不要または後回し可能な工事を見直す
  3. 施工仕様を見直してコストのかからない工法を採用する
  4. 部分的な修繕を先行させる(外壁一部・防水部分など)
  5. 融資や補助金・助成金を活用する(国・自治体制度)

7. 長期修繕計画の作成・見直しを支援するセンターオフィスの役割

当社は、管理組合様が長期修繕計画と修繕積立金の問題をクリアにするため、以下の支援を行っております:

  • 建物劣化診断 による現状把握と将来見込まれる劣化部位の特定
  • 長期修繕計画の見直し による最新の材料価格・工法・見積りの反映
  • 修繕積立金のシミュレーション作成および増額案の比較
  • 住民向け説明資料の作成サポートおよび総会決議支援

まとめ:管理組合が今すぐ取り組むべきこと

長期修繕計画と修繕積立金は、マンションを安心して維持するための基盤です。
「計画の作成」「定期的な見直し」「積立金の収支チェック」「住民説明と合意形成」の4点をまず整理し、現状とのズレを把握しましょう。
少しでも不安があれば、無料相談 をご活用ください。

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